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取り組みに関して、少し。その3

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どこの店も同じと思いますが、食材は大事に扱っています。命をいただいて仕事させてもらう以上あたり前で劣化させ廃棄ないように注意しています。仕入れ、保管、選択全て自分で管理しロスはほぼ0です。仕入れた素材を捨てずに使いきることは当然です。2日前迄の完全予約制、おまかせコースで営業し、その分だけ仕入れます。本当はちょっとお客様へ選ぶ楽しさもご提供したいのですが。これで多くのロスが削減可能です。その先に普通、使用後捨てるところ再利用を模索し自分なりの取り組みを以下述べます。

肉を冷蔵中、若干肉汁がにじむことがあります。すべて冷凍キープし、ブイヨンやフォンをとる際に混ぜます。肉汁がアクを引き寄せます。クリアーな出汁を仕込めます。

魚は肉より状態変化が速く、ちょっと余ると思ったら塩漬けします。フレンチの『ブランダード モリュ』がイメージで、通常塩ダラでつくるのを自家製の塩魚に置き換えています。塩蔵し旨味がでます。使いたいときに塩抜きするので時間調整可能で助かります。

魚はマルで仕入れるため、いわゆる正肉以外のアラが大量にでます。多分仕入れた半分以上はアラになります。600g以上の魚の頭は焼いてお客様へお出ししています。箸で召し上がっていただいております。中骨や腹骨や小型の頭等は出汁にします。『フュメ ド ポアソン』『スープ ド ポアソン』をとり、ソース等にします。が野菜のみでソースをしたてることもしばしばなので魚のコンソメもとり前菜に使用します。

卵白は余りがちです。何軒かで働きましたが、最後の修行先を除き、処分していました。当店の定番『アーモンド煎餅』は卵白で作ります。充分に卵白がある時にコンソメをとります。正直卵白を買いたいときがある位で、以前の職場で処分していたのが申し訳ないです。

フォンドヴォーを仕込む際、肉をおいしい状態で取り出してテリーヌを仕込みます。谷シェフの言葉をヒントに自分なりにつくっています。また多くの店でフォンドヴォーを2番までとり1番と合わせています。当店も同じです。が、3番と4番もとります。味もゼラチンも薄くなりますが香りあり、定番のスパイスカレ―の仕込み水にします。

ブイヨンやフォンドヴォーを仕込む際、濾すときに美味しそうなところがあります。キープして生姜や日本酒、みりん、醬油で味して自分で牛丼にします。温泉卵をからめ至福のひとときです。

常に野菜の皮等お客様へお出しすること難しい部分は出汁にしたり、自分で食べます。特別なことをしていませんし、食に携わる者とし、恥ずかしいことないよう注意して過ごしていきたいと思います。